人生100年時代といわれる現代では、長生きすることだけでなく健康な体で長生きすることが多くの人の望みとなっています。健康の維持のためには必要な栄養素をしっかり摂取しなくてはなりません。若返りのビタミンと呼ばれるビタミンeを十分に摂取するために機能性表示食品が便利です。
今回はビタミンeの効果や機能性表示食品がどのようなものなのかをご紹介します。
機能性表示食品は、その食品に含まれる健康の維持に効果的な働きを企業が科学的根拠をもってパッケージに表示した食品のことです。「血圧を下げる」「お腹の調子を整える」「脂肪の吸収を抑える」のような健康のためになる効果がある食品だということを消費者に分かりやすく表明している商品なので、その効果を求めている人に商品が行き届きやすくなるというメリットがあります。
機能性表示食品は、販売前に企業が消費庁に正確な情報を届け出る必要があります。健康への効果と安全性が確認できた商品以外は機能性表示食品として販売することができないので、消費者は安心して商品を購入できます。
機能性表示食品と似たものに特定保健用食品(トクホ)というものがあります。機能性表示食品よりもトクホのほうが聞きなじみがあるという方もいるでしょう。どちらも健康の維持や増進に役立つ食品であることを意味しています。
機能性表示食品とトクホの違いは、機能性表示食品は商品を販売する企業の責任において効果と安全を届け出てはいるが国による審査がされているわけではなく、トクホは国の審査によって商品の評価がされているという点です。
どちらも科学的な根拠を伴っていますが、トクホは国のお墨付き商品だといえるのです。では国からのお墨付きがあるトクホさえあれば機能性表示食品は必要ないのでは?と思う方もいることでしょう。しかし機能性表示食品という制度ができたことによる大きなメリットがあります。
それは、消費者が多くの商品から自分に必要なものを選べるようになったということです。トクホは開発コストがかかり許可までに時間がかかることから、企業が商品を販売できるまでには高いハードルがあります。しかし機能性表示食品はトクホの申請が難しかった中小企業でも商品の開発と販売がしやすいので、色々な企業による幅広い商品が展開されているのです。
消費者は数多くの商品から自分に最も適したものを選択することができるため、多くの人が満足できる商品に出会えるという結果につながります。
毎日の食事だけで体に必要な栄養素を十分に取れているという方はそう多くはないでしょう。ついつい偏った食生活になってしまっていることに悩んでいる方もいるでしょう。そういった方々には、機能性表示食品で自分に必要な栄養素を補うことがオススメです。
不足しやすい栄養素の1つにビタミンeがあげられます。ビタミンeは、ビタミンの中でも強い抗酸化作用を持っており体内の脂質が酸化するのを防いでくれます。私たちの体の中で起こる酸化は様々な悪い影響を及ぼしています。
細胞膜が酸化すると老化につながり、血中のLDLコレステロールが酸化すると動脈硬化を引き起こします。このような生活習慣病や老化を予防するためにビタミンeは欠かせない成分なのです。老化を防ぐ働きがあることから「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
ビタミンeが豊富に含まれる食品には、卵、アーモンドなどのナッツ類や植物油、うなぎ、たらこ、西洋カボチャなどがあげられます。ビタミンeは酸化しやすいという特徴があるため、新鮮なうちに食べましょう。ビタミンcやβカロテンなどと一緒に摂取することで抗酸化力がさらに高まるため食べ合わせにも気を遣うとより効果が期待できます。
可食部100gあたりに含まれるビタミンeの量は以下の通りです。・卵黄/3.4mg・アーモンド/28.8mg・うなぎ/7.4mg・たらこ/7.1mg・西洋カボチャ/4.9mg人が1日に摂取したいビタミンeの量の目安は、成人男性が6.0~7.0mg、成人女性が5.0~6.5mgです。
また妊娠中や授乳中は少し多めに摂取するとよいといわれています。基本的に普段の食生活に問題がなければ十分な量のビタミンeが食事で摂取できているという方は多いです。好き嫌いが多い、食事に全く気を遣えていなくてバランスが悪いなどの自覚がある方は、足りていないビタミンeを補うために機能性表示食品を使うことを考えてみてください。
ビタミンeが豊富に含まれる機能性表示食品にはドリンクやサプリメント状のものがあります。どちらも飲むだけでビタミンeを十分に摂取できるためとても気軽で試しやすい商品です。ドリンクの場合は味の好き嫌いがありますので、好みの味だったら今まで飲んでいたジュースをビタミンeが含まれたドリンクに変えてみてはいかがでしょう。
サプリメント状のものは味の好みも関係なく決められた量を飲むだけなのでどなたでも取り入れやすくオススメです。
機能性表示食品は健康の維持と増進のサポートをしてくれる嬉しい商品ですが、あくまでも薬ではなく食品ですので病気の治療が機能性表示食品だけでできるというものではありません。
現在の健康をキープすることが第一の目的ですので、既に病気で治療が必要な方には適したものではありません。飲んでいる薬との相性が悪い成分が入っている可能性もありますので、機能性表示食品を摂取したい場合には医師や薬剤師に相談のうえで行ってください。
これは妊娠中や授乳中の方も同様です。またビタミンeの過剰摂取は骨粗しょう症のリスクを高めるという報告があるなど、特定の栄養素の過剰摂取は健康に悪影響を与えることもあるため必ず適量を摂取することを心がけてください。
栄養素は多くとればとるほどよいというわけではありません。このように持病のある方や妊娠中の方、用量を守れない方には機能性表示食品は必ずしも安全なものとはいえないので注意が必要です。
ビタミンeを十分に摂取することは、健康の維持だけでなく老化を防止していつまでも若くいるために大切なことです。シミやソバカスを抑制して美肌に近づける効果もあるので、足りていないビタミンeを手軽に毎日補いたいという方は多いでしょう。
機能性表示食品なら気軽にビタミンeの補充ができますので、ぜひ試してみてくださいね。